外壁塗装を検討する際、予算内で納得のいく仕上がりを目指すのは誰もが願うことです。
しかし、工事中に追加費用が発生し、最終的に予算をオーバーすることがあります。これは、劣化が見積もりに含まれていなかったり、見積書の読み落としが原因です。本記事では、追加費用が発生する理由とその回避策を解説し、透明性のある契約を結ぶための知識を提供します。
1⃣ 現場で発覚する「下地の劣化」!追加修繕が必要になるケース
外壁塗装の見積もりは、通常、地上からの目視や計測によって作成されます。
しかし、実際に足場を組み、職人が間近で壁を触ったり、高圧洗浄を行ったりして初めて「塗装だけでは済まない深刻な劣化」が見つかることがあります。
追加費用が発生しやすい主な劣化症状
塗装の前に直さなければならない「下地の不具合」には、以下のようなものがあります。
- 内部の腐食(雨漏りの形跡):
外壁のひび割れから水が侵入し、下地の木材や鉄筋が腐食している場合です。そのまま塗ってもすぐに剥がれてしまうため、下地交換が必要になります。 - 重度のクラック(ひび割れ):
表面上の細かな「ヘアークラック」は見積もりの範囲内であることが多いですが、構造に影響するような深い亀裂が見つかった場合、特殊な注入工法などが必要になります。 - サイディングの反り・浮き:
ボード自体が変形している場合、ビスで打ち直したり、最悪の場合はボードの張り替えが必要になるため、大きな追加費用が発生します。 - 爆裂(ばくれつ)現象:
コンクリート内部の鉄筋が錆びて膨張し、コンクリートを押し出した状態。これを削って防錆処理をする作業は手間がかかるため、追加になりやすい項目です。
「なぜ見積もり時にわからないの?」
外壁塗装は、表面を綺麗にするだけでなく「下地を整える」工程が最も重要です。どんなに性能が良い塗料も、下地がしっかりしていなければ本来の寿命を全うできません。
しかし、高さのある場所の劣化や、古い塗膜を剥がしてみないと見えないひび割れは、足場をかける前の調査では100%把握するのが難しいのが実情です。
劣化状況による費用発生の目安
| 症状 | 必要な対応 | 費用の目安 |
|---|---|---|
| 小さなひび割れ | コーキング充填 | 数千円〜(通常見積内) |
| 深いひび割れ | Vカット補修・注入 | 1箇所 1〜2万円 |
| サイディングの浮き | ビス固定・部分張り替え | 数万円〜 |
| 下地木材の腐食 | 部材交換・大工工事 | 10万円〜(状況による) |
2⃣ 見積書の「一式」に要注意!付帯部と範囲の落とし穴
追加費用が発生する原因は、建物の劣化だけではありません。実は「見積書の作り方」そのものに、後から費用が膨らむ火種が隠れていることが多いのです。特に、詳細を曖昧にする「一式」という表記には注意が必要です。
「どこまで塗るか」の認識ズレが追加を招く
外壁塗装は「壁」だけを塗ればいいわけではありません。家には壁以外にも多くのパーツがあり、これらを総称して「付帯部(ふたいぶ)」と呼びます。トラブルの多くは、この付帯部が見積もりに含まれているかどうかで発生します。
- 雨樋・軒天(のきてん)・破風板(はふいた):
これらは塗装をする・しないが分かれる場合がありますので、別料金になっていることがあります。 - 雨戸・シャッターボックス:
「当然塗ってくれるだろう」と思っていたら、「見積もりに入っていないので、塗るなら追加で○万円です」と言われる典型的なパターンです。 - ベランダ防水:
床面の防水工事は塗装工事とは別工程になるため、別途費用がかかるのが一般的です。
「数量」が正確かどうかの重要性
見積書に「外壁塗装 一式 60万円」と書かれている場合、万が一面積が実際より広かった際に、後から「塗料が足りないので追加費用をください」と言われる隙を与えてしまいます。
どの塗料を使用する場合でも、塗料メーカーが指定する「塗布量(面積あたりの使用量)」が決まっています。面積を正確に「㎡(平方メートル)」で算出し、それに基づいた缶数が計算されている見積書こそが、追加費用を防ぐ防波堤となります。
見積書でチェックすべき項目一覧
| 項目 | 注意点 | 対策 |
|---|---|---|
| 施工面積 | 「一式」ではなく「㎡」表記か図面や実測に基づいているか確認 | ㎡あたりの面積表記か、図面・実測を基に確認しましょう |
| 付帯部詳細 | 雨樋、破風、雨戸などは含まれるか、項目が具体的に羅列されているか確認 | 付帯部が含まれているか、全項目を確認することが重要です |
| 下地調整 | ケレン(サビ落とし)等は含まれるか | 塗装前の準備作業が明記されているか確認しましょう |
| 塗装前の準備作業 | 塗装前の準備作業が明記されているか | 事前に明記された準備作業内容を確認する |
| 予備費 | 補修が必要な場合の単価があるか | ㎡あたりの追加単価を事前に決めておくと後々安心です |
3⃣ 施主からの「ついでにお願い」が積もって予算オーバーに
工事が始まり、職人さんと顔を合わせるようになると、「ついでにここも綺麗にしてほしい」という要望が出てくるものです。親切な職人さんなら「いいですよ」と言ってくれるかもしれませんが、これが最終的な追加請求の火種になることがあります。
「ついで」が有料になりやすい項目
塗装の工程には、材料費だけでなく「人件費(手間)」と「乾燥待ち時間」が発生します。
そのため、以下の項目はサービス範囲を超えやすいです。
- 門塀や物置の塗装:
外壁と同じ塗料が余っていたとしても、養生(マスキング)の手間や下地処理が必要なため、別途費用が発生するのが一般的です。 - エアコン配管カバーの脱着・交換:
「カバーを外して裏まで塗ってほしい」という要望はよくありますが、取り外しに手間がかかるため追加料金になる場合があります。 - 防水パンや基礎部分の塗装:
基礎(家の土台部分)は本来塗らないのが通例ですが、見た目を揃えたいと後から頼むと、専用の通気性塗料が必要になり、追加費用がかかります。
「言った・言わない」のトラブルを防ぐ
口頭での約束は、後から「サービスだと思った」「いや、追加工事として受けた」という食い違いを生みます。
工事を行う際、業者は材料の配合や工程を厳密に管理しています。急な変更や追加は、それらの工程を乱すことにも繋がります。
予算オーバーを避けるための心得
- 要望はすべて書面(メール等)で残す: 現場の職人さんに直接頼むのではなく、一度営業担当や監督を通し、見積もりが出るか確認しましょう。
- 「無償」か「有償」かをその場で確認: 「これ、ついでに塗っておいてもらえます?」と聞いた際、はっきりと費用の有無を確認しておくことが重要です。
4⃣ 工期延長と足場代の延長料金!天候リスクによるコスト増
外壁塗装は屋外作業である以上、天候にスケジュールを支配されます。
雨や強風で作業が止まること自体は珍しくありませんが、それが「追加費用」に発展するかどうかは、契約内容によって大きく分かれます。
足場代の「延長料金」という落とし穴
多くの見積もりでは、足場の設置期間を「2週間〜3週間」程度と想定しています。
しかし、梅雨時や台風シーズンなどで工事が大幅に遅れた場合、業者によっては「足場の延長レンタル料」を請求してくるケースがあります。
- 自社保有の足場: 延長料金がかからないことが多い。
- 外注の足場業者: レンタル期間に応じて追加費用が発生しやすい。
職人の人件費と「空回し」
雨で作業ができない日でも、現場に職人が向かってしまった場合や、中途半端に作業を開始してしまった場合に、その日の人件費がどう扱われるかもポイントです。通常は工期が延びても総額は変わりませんが、極端に安い契約の場合、実働日数に応じて追加を求められるトラブルもゼロではありません。
天候リスクへの対策
塗料の性能を100%引き出すには、適切な乾燥時間が不可欠です。「追加費用がかかるから」と無理に雨の合間に塗らせるのは、本末転倒な結果を招きます。
- 契約時に「延長時の費用」を確認: 「雨で工期が延びた場合、足場代や人件費の追加は発生するか?」を必ず質問しておきましょう。
- 「工期一式」の契約を選ぶ: 日数に関わらず「この工事を完了させるまででいくら」という契約であれば、天候による予算オーバーのリスクを抑えられます。
5⃣ 予算を守り抜く!見積もり段階でやっておくべき3つの防衛策
追加費用が発生する仕組みがわかれば、先回りして対策を打つことが可能です。契約書にサインをする前に、以下の3つのポイントを徹底するだけで、予算オーバーの確率はぐんと下がります。
① 「予備費」の提示を依頼する
どれほど丁寧に調査しても、足場を組まなければ見えない劣化はあります。そこで、あらかじめ「もし補修が必要になった場合の単価表」をもらっておきましょう。
- 「ひび割れ補修:1箇所ごとに○○円」
- 「シーリング打ち替え延長:1mごとに○○円」
このように単価が決まっていれば、現場で追加が発生しても不当に高い請求をされる心配がありません。
② 建物診断(現地調査)に立ち会う
業者任せにせず、調査の際に一緒に外壁を見て回りましょう。
- 自分の目で確認: 業者が「ここは後で追加になるかもしれません」と指摘した箇所をその場で確認し、なぜ追加になるのか理由を聞いておきます。
- 写真付き報告書の要求: 調査結果を写真付きの報告書でもらうことで、工事開始後の「言った・言わない」のトラブルを未然に防げます。
③ 「これ以上の追加なし」の文言を確認
見積書の備考欄などに、「本見積書の内容には、○○(付帯部など)の塗装工程もすべて含み、記載箇所の劣化補修についても範囲内とする」といった内容を明記してもらいましょう。
もちろん、想定外の深刻な構造欠陥などは別ですが、通常考えられる範囲の工事で追加が出ないことを約束してもらうのが理想です。
賢い施主のチェックリスト
| タイミング | やること | 目的 |
|---|---|---|
| 調査時 | 業者の計測に立ち会い、劣化箇所を共有する | 認識のズレをなくす |
| 見積時 | 付帯部(樋、雨戸等)がすべて含まれるか確認 | 項目漏れによる追加を防ぐ |
| 契約時 | 工期延長による追加費用の有無を確認 | 天候リスクをカバーする |
6⃣ まとめ:透明性の高い見積もりが、住まいの安心を支える
外壁塗装で最も避けたいのは、工事が始まってから次々と費用が膨らみ、当初の予定が狂ってしまうことです。しかし、ここまで見てきたように、「なぜ追加費用がかかるのか」という仕組みを知っていれば、そのほとんどは契約前の交渉や確認で防ぐことができます。
- 下地の劣化: 調査に立ち会い、最悪のケース(補修単価)を事前に把握する。
- 範囲の漏れ: 付帯部やベランダ防水など、「どこまで塗るか」を書面で明確にする。
- コミュニケーション: 「ついでに」の要望も、必ず費用面をその場で確認する。
優れた材料を選んでも、予算オーバーのストレスを抱えたままでは、工事の満足度は半減してしまいます。
大切なのは、安さだけで業者を選ぶのではなく、「リスクを隠さず、誠実に追加費用の可能性を説明してくれる業者」を選ぶことです。見積書の項目一つひとつに納得し、万が一の事態への備えを共有できてこそ、10年、15年と続く住まいの安心を手に入れることができます。
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